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白老酒季114号

□薫風 〜社長便り〜
□HIDE AWAY 〜酒蔵お婿さん通信〜
□会長だより
明治時代の知多酒3「明治初期の社会情勢、自由民権運動へ」


 

 

 

Vol.39「ハクロウこども夏まつり開催の報告/秋の蔵まつり vol.6のご案内」 

 

酷暑の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。今年も全国各地で大雨による被災が続いています。被害にあわれた地域の皆様に、心からお見舞い申し上げますとともに、一刻も早い復興をお祈り申し上げます。

 さて、先月の夏休みになったばかりの土曜日に、昨年に引き続き2回目となる「ハクロウこども夏まつり」を開催いたしました。
仕込み水のプール・ミスト・かき氷など納涼の仕掛けを設置、地域のお店の方に協力いただき、射的や水風船釣り、駄菓子屋さんやフランク、ポン菓子の実演など出店をいただきました。
地元の小学校からもたくさんの子供たちが来てくれて大はしゃぎ。すごく喜んでもらうことができてよかったです。地域に根差した企業だからこそ、学校と地域がつながるきっかけづくりとして、今後もこの活動を続けていきたいと思います。

 ところで、皆様澤田酒造のホームページをご覧になったことはありますか。
最近では、ホームページの中に色々なブログ記事をアップしています。イベントのお知らせだったり、読み物だったり、季節の酒蔵の様子が感じられる記事になっていますので、ぜひご覧くださいませ。また、オンライン会員になっていただくと、メールマガジンもお届けします。そちらも情報満載ですので、ぜひご登録くださいね。

 

 さて、今月号では秋の季節の日本酒「若水純米冷やおろし」をはじめ、「豊醸」など秋の味覚を彩るおすすめの日本酒、知多産山田錦を使った力作の新商品をご案内しております。第3木曜日である9月21日(木)からは白老梅ヌーボーが解禁となります。今年の梅酒の味わいをぜひご賞味くださいませ。
なお、佐布里梅の梅シロップは予約でほぼ完売しておりますので、発売日以降はお取り扱いの販売店様で購入くださいませ。

 そして、9月2日(土)3日(日)には「第6回 秋の蔵まつり」を行います。季節のお酒飲み比べ、発酵料理講座、発酵マルシェ、お燗コーナーなど盛り沢山の内容となっていますので同封のチラシをご覧いただき、ぜひ足をお運びください。

 最後に、今年の秋は、特にイベントがたくさん開催されます。いろいろなイベントで皆様にお会いしたく思い、急遽イベントスタンプラリー企画をはじめました。スタンプを集めるとハクロウマニアグッズをプレゼントいたします(笑)。
詳細は、HPでチェックしてください。
 それでは、まだまだ暑い日が続くと思いますが、どうかお元気でお過ごしください。

 

澤田酒造株式会社 6代目 澤田 薫

「大暑だ!納涼 ハクロウこども夏まつり」の様子です。
大はしゃぎのこどもたち。楽しそうです。

 

 


 

Vol.58

 

思い返せば2023年3月21日。

 

岩手県にある酒蔵、喜久盛酒造の藤村社長から1 本の電話がありました。
電話に出ると、「ある方と飲んでいるので電話に代わって貰っていいですか?との事。
電話の向こうから一秒も経たないうちにわかる声が…

 

「もしもし伊藤です。澤田君こんばんは」

 

あの音楽評論家、メタルゴッドこと伊藤正則さん。初春の3月、その声を聴いて全身から汗が噴き出した。
正味な話、緊張しすぎて何も会話が入ってこない。

 

その正則さんと私が好きなバンドの話をし終わったところで、「実はもう一人、隣にいる人に代わるよ」との事、誰だろうと思っていたら、この声も聴きおぼえがある…

 

「こんばんは!新政酒造の佐藤です」

 

ここで完全に頭の中まで真っ白に…。
佐藤さんとも好きなバンドの話をして、一緒に飲みましょうとの約束をして、その日は電話を切りました。

 

数日後、佐藤さんから東京八重洲でイベントをやるので参加しませんかとのお誘いを頂戴しました。
それが「Fermentopia2023 Talk Session HEAVY METAL SOUND ROOM」だったのです。

 

 当日はもう一人のゲスト、新潟第一酒造の武田社長も合流し、楽屋でも四人の音楽トークが盛り上がりすぎて「ここで盛り上がりすぎるのはダメ」と正則さんからストップが掛かるほど。

 

 佐藤社長からは「このメタルトークの為に今回のイベントをやったと言っても過言ではないです( 笑)」と舞台上でも話すほど、目をキラキラと輝かせて、音楽の話に花を咲かせておりました。音楽の志向でその人がつくるもの、つくりたいものが分かり、それが作品に現れること、感じること、センスを感じることが楽しいとも仰っておりました。

 

 出演者ながら、舞台上でラジオを聴いているような感覚。まるで夢のような時間を過ごすことが出来ました。
( 終わった後もトークが続き、楽屋を出てからも武田社長と正則さんとで飲みながら会話が遅くまで続く最高の時間)

 

 今回のイベントでは、正則さん、佐藤社長、武田社長のお話を間近で拝聴し、振る舞いをみて、一流の流儀を垣間見ることが出来ました。

 ブランドの確立まで紆余曲折あり、その上で辿り着いた場所。そこまで行くのには強い信念が必要だったと思います。
何十年も前から伊藤正則さんがいつも仰ってた「Keep The Faith( 信念を貫く・希望を失わない)」と同じこと。 火災、コロナ禍、アフターコロナ、アルコール離れ、等々私達白老にも逆風が吹きまくっておりますが、Keep The Faith の精神で乗り越えていきたいと思う一夜でした。

 

 


 

その四十 明治時代の知多酒3 明治初期の社会情勢、自由民権運動へ

 

明治11年13年には大幅な酒税制度の変更があり、増税が加速化していきます。
この背景には明治10年、西郷隆盛の西南戦争が起こり、政府が商人たちから借りた借金は二億八千万円にも上りました。
国家収入は二千万円程度に過ぎなかった時ですので、紙幣の乱発と借金や増税で何とかお茶を濁したのですが、戦後は乱発紙幣の回収と増税が急務でした。

 

この松方大蔵卿の紙幣整理というハードランディングによって経済界は一大不況に見舞われました。

 

維新によって“澎湃(ほうはい)として商業主義が勃興したとき、一朝の成金を夢見て簇生(そうせい)した中小商工業や銀行、会社は続々と破産した。しかしこれは来るべき近代産業勃興への地ならしの役目を果たした。(中略)その結果鉄道、紡績其の他諸会社踵(きびす)を接して興り海外貿易は大いに増進したのであった(松方正義著紙幣整理始末)”。
緊縮財政と不換紙幣の整理と同時に「工場払下概則」の交付など手厚い保護援助により三井物産会社、郵便汽船三菱会社などは更に強大な力を持つようになった一方、“農工商家の破産するものすこぶる多く、労働者は職業無きを訴うるの形況”であり、酒造業もこの不況に例外なく巻き込まれました。
政府の富国強兵、殖産興業の旗印のもとに、民間の貨幣資本の蓄積が急速に進み、これが銀行の手に集中して近代産業は発展していったのですが、半面酒造業はそのための財源としてますます厳重な取り締まりと増税が繰り返されていきます。

 

前後しますが、明治四年売上従価の5%という醸造税が布達されたとき「此税法たる当業者の最も煩累(はんるい)とせし所にして、其法毎月末に問屋の仕切値段を平均して届けるの例にして、時には官吏臨検として来たり問屋の仕切りを検査し事あり、依りて明治七年榊原昭三、二三の有志と図り自ら代表者となりて上京し、酒問屋又はその他の知人に依りて大蔵当局者に面接し、委細の事情を陳述(半田町史)」したことがありました。
株仲間の解散以後同業者の連絡や意思統一の面からも大変不便であり、全国で新しい仲間組合の結成が求められていましたが、増税による抑圧に対する批判や反対が、組合結成運動につながり、これらの運動を通して政治に対する意識の向上が、おりからの各地における自由民権運動に広範に組み入れられていきます。
そのあたりは次号で

 

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