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初夏の毎年恒例、井戸の大掃除。
今年は5月8日に行いました。
蔵の仕込み水を引いている大切な井戸を清める日です。

その排水枡に、「毎年必ず現れる“お客様”」がいます。

それが、うなぎ。

スタッフも「またいた!」と驚くこの光景は、実はもう何年も続いている、白老の初夏の風物詩になっています。

 

 

どうして井戸にうなぎが?
 

この不思議な出来事には、ちゃんと理由があります。
澤田酒造は江戸時代の創業時から、知多半島丘陵地帯の里山に湧く天然水を引いています。
一部を蔵の井戸で仕込み水として使ったのち、海に流れ出す排水側に
うなぎの稚魚が毎年のぼってくるのです。

命を育むに足る自然環境が残っていなければ、うなぎものぼってくることはできません。
つまり、この井戸は自然とつながった健全な水系の一部であり、まさに「いのちが集まる水」なのです。

 

 

そんな井戸水で仕込む、常滑古場の地酒「白老」
 

白老は、この知多半島の丘陵地から引いたこの井戸水を使って日本酒を仕込んでいます。
もちろん仕込み水として使うのは、専用に管理された衛生的な水。水質検査も行っており、安全面には万全を期しています。

その水を誰でも汲みに来られる「水汲み場」も敷地内に設置しています。
無料で専用コインをお配りしており、地元の方を中心に、料理やコーヒー、酒の割水などに活用いただいています。

 

 

焼き物のまち常滑と、うなぎ文化
 

うなぎが来るのは偶然…かもしれません。
でも、どこかこの土地には、「うなぎ」という存在が根づいているようにも思えます。

というのも、ここ常滑は千年以上の歴史を持つ「焼き物のまち」。
登窯で陶器を焼き上げる産業があり、職人たちは昼夜火の番をしながら陶器を焼いてきました。常滑の焼き物は歴史的に甕などの大物が多く、大変な重労働だったことが容易に想像できます。

滋養食の代表格「うなぎ」も、そんな彼らのエネルギー源となったのではないでしょうか。味の濃い甘辛ダレ、脂の乗った濃厚な味わい、蒸さずに表面をパリッと焼き上げる東海地方独特の焼き方。

この味にボディのしっかりした濃醇旨口な「白老」が合わないわけがありません。

 

 

味の濃いうなぎにこそ、「白老」を
 

うなぎの蒲焼は、脂の甘みと濃厚なタレの旨味が魅力。
しかしその強さゆえに、繊細な味の酒では押し負けてしまうことも。

うなぎには骨太なボディとコクをもつ日本酒が合います。
ただ辛い、ただ軽い、ではない、しっかりとした旨味が、うなぎの蒲焼の濃厚さをしっかり受け止めてくれるのです。

例えば、ひと口うなぎの蒲焼を頬張って白老をひと口。
口の中で酒と脂とタレがほどけ、次のひと口が楽しみになる…
そんな、まさに「うなぎのための日本酒」と言いたくなるような相性の良さです。

 

 

土用の丑の日は、うなぎと白老で“土地の物語”を味わう
 

2025年の夏の土用丑の日は、7月19日(土)と7月31日(木)です。
うなぎのお供にぜひ「白老」をどうぞ。

「うなぎに選ばれた水で仕込んだ、うなぎに合う日本酒」

うなぎの旨さが、もっと深くなるはずです。

 

味わいのしっかりしたお酒が多い「白老」の中でも、特にうなぎの蒲焼に合いそうなお酒をご紹介します。

 

 

辛口特別純米酒 白老(ハゼラベル)

日本酒度+12。キレの良い辛口酒は濃厚なうなぎの蒲焼にピッタリ。
夏の暑い時期ならキンキンに冷やしてお楽しみください。

 

 

 

からから 白老

白老の定番辛口酒といえばこれ。
気軽に飲めて、飲み飽きない。旨さもしっかり、人気の一本です。
キリッと冷やしても燗でもうまい、食中酒に最適です。

 

 

 

白老 自然栽培米の酒 無濾過生原酒

無農薬無肥料の自然栽培米を使用して作った純米のお酒。
お米の旨み、生命力を力強く感じられ、
味の濃い食べ物との相性が良いです。

 

 

 

蔵人だけしか飲めぬ酒

フレッシュな甘さと、無濾過ならではのとろりと濃厚なうまさが評判の白老の定番生酒。

 

 

 

純米大吟醸 白老 知多の花露

地元知多半島産の山田錦を35%まで磨いて、長期低温発酵で醸した高級酒。
雑味の少ないきれいな飲み口は、うなぎの脂をさっぱりと洗い流します。