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今年も2023BYの自然栽培米の酒無濾過生原酒をまもなく販売開始します。(4月4日出荷開始予定です)。


自家採種の雄町を使用。お米の旨みを存分に感じていただきたく精米歩合80%とあまり磨かずに造っているお酒です。

ファンの方の中には毎年発売を心待ちにされている方もいらっしゃいます。
あまり量を造れないため、いつもすぐに売り切れてしまうのが心苦しいのですが、今年も美味しくできましたのでぜひお早めにお買い求めください。

さてこの自然栽培米。
言葉だけではどんな栽培方法なのかイメージしにくいと思います。

実際に生産者さんにお話を伺うと、私たち蔵元もびっくりするような苦労をされながら作っていらっしゃいます。
どんな栽培方法なのか愛美農園の石川信夫さんにお話を伺った内容を元に解説をさせていただきたいと思います。

 


 

自然栽培米とは

 

有機栽培との違い

 

自然栽培とは、農薬も肥料も使用しない栽培方法です。
農薬や肥料に頼らずに、植物と土の本来持つ力を引き出す農法で、自然に負荷をかけない究極の循環型農法といえます。
古くから腐葉土など自然の堆肥が堆積した土壌は、本来肥料などを与えなくても十分作物が育つものという考え方がベースにあります。

有機栽培は農薬や化学肥料を使わない農法で、牛糞や鶏糞などの有機肥料を使用して栽培をします。
自然栽培と有機栽培の違いは、農薬を使用しないのは同じですが、有機質の肥料を使用するかしないかというところになります。

 

自然栽培では有機質の肥料も使いません。

 

使うとしたら、刈り取り後の稲藁を漉き込む、また籾殻を田んぼに返すくらい。
田んぼで育ったものだけを返して、朽ちたものを肥料分としてまた稲が育ってという、完全な循環型農業なのです。

 

栽培の特徴と難しさ

 

大変なのはなんといっても雑草対策。
弊社が使用させていただいている自然栽培の雄町も、生産者さんが毎日のように田車を押して草取りをして作っていただいています。手をかけて試行錯誤をして作っていただいている自然栽培の雄町。肥料も使用しないため収量も取れず、手をかけたからといってうまくいくとも限らないそうです。

根が大きく張るのも自然栽培の特徴。
有機であっても肥料を使用すれば、稲はそこからリンや窒素などの栄養分を吸収することができます。
しかし自然栽培は無農薬無施肥であるため、もともと土壌にあるものを根を伸ばして取りにいかなければなりません。

生きるための養分を与えられる有機栽培と、生きるための養分を自分で取りにいかなければならない自然栽培。
この違いは大きいのではないでしょうか。
稲からすれば生きるために根を張るわけですが、それがお酒になった時に独特の生命力につながるのだと思います。

 

 

白老 自然栽培米の酒

 

白老 自然栽培米の酒とは

 

稲の生命力や土壌の力がダイレクトに反映される自然栽培米。個性を表現するにはどのような設計が良いのか考え抜いて、出した結論は「低精白」。

それでも、最初はお客様に受け入れられるのか不安もあり、精米歩合75%から試験醸造を行いました。
そうしてできあがったお酒の面白いこと。

年々改良を加え、精米歩合80%として今に至ります。
年によってバラツキもありますが、それもこのお酒の面白さと思っていただけると思います。

よくありがちな雑味がなくキレイで香りの高いお酒ではありません

お米の旨さを感じ、土壌や風土を感じながら味わっていただけますと造り手としてはこの上ない喜びです。

 

例年秋に「火入れ」を販売しますが、今年は生産量が不足し販売できない可能性があります。無濾過生原酒と火入れの味わいの違いを楽しみにされているお客様にはご迷惑をおかけするかもしれませんが、ご了承のほどお願い申し上げます。

 

 

購入できるお店は

 

自然栽培の雄町生産者さんのつながりから下記のお店で販売していただいております。

高浜市 マルアさん

碧南市 金原酒店さん

他にも白老取扱店舗にてお問い合わせください。
小売店様にない場合は、弊社オンラインショップでもお買い求めいただけます。
数に限りがありますので、品切れの場合はご了承のほどお願い申し上げます。