これを書いている本日10月22日、即位礼正殿の儀が執り行われています。

そんな記念すべき日ですが、火鉢の話題を。
明治23年2月、武豊に明治天皇、皇后陛下をお迎えして日本で初めての陸海軍の合同大演習が行われました。その時、当家が賄い方全般の責任をもってお迎えしましたが、長尾山の丘の上に「鳳翔閣」というお休みどころを建てました。二月の寒い気候とはいえ、暖房器具などない時代なので、大きな火鉢も特注で作らせたのがこれです。当代随一といわれた彫師、おそらく富本梅月作ではないかと言われますが、残念ながらどこにも誰の作とか書いてないので確かなことは分かりません。その後この火鉢は鳳翔閣が町役場の移転のために取り壊されて以来、常滑市立西浦南小学校に移され、今は常滑市陶磁器資料館にひっそりと展示されています。この資料館は膨大な常滑焼を所蔵展示していますが、展示された一つ一つの焼き物に大変な歴史やドラマがあると思うと、常滑焼のロマンをつくづく感じました。

澤田 研一


【写真①】見事な彫りの大火鉢。後方は対の水鉢。

【写真②】常滑市陶磁器資料館