Contents

先日のブログで真夏向きの飲み方として、加水やハイボールなどをご紹介しました。
その続編になりますが、どれくらい加水するとアルコール度数がどう変わって、そのアルコール量はどうなるのか、など触れてみたいと思います。やや難解なので、めんどくさい方は一番下の図だけ見てください。

 

 

厚労省が勧める「節度ある適度な飲酒」

 

厚生労働省が勧める「節度ある適度な飲酒」は、1日平均純アルコールで約20g程度とされています。これは男性の場合で女性はさらに少ない量が適当とされて半分の10g程度です。
(ちなみに厚労省は「生活習慣病のリスクを高める飲酒量」を、1日あたりの純アルコール摂取量を男性で40g以上、女性で20g以上としています。)

 

<参考情報>
令和6年2月19日に厚労省から「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」が発表されました。
厚労省のガイドラインはこちら。

 

 

20gのアルコール量とはどれくらいなのか

 

20gのアルコール量がどれくらいかというと

15度のお酒で計算すると、
○ × 0.15(アルコール度数) × 0.8(比重の係数) = 20g
○に入るのは166.7となります。
166.7mlということで1合弱。

 

よく1日1合程度を目安にと言われるのは、この辺りが根拠になっています。

 

17度の原酒だとどうなるか

○ × 0.17(アルコール度数) × 0.8(比重の係数) = 20g
○に入るのは147となります。
147mlということで、かなり控えめです。

 

それを加水するとどうなるか

 

17度のお酒150mlをお酒7に対し、水3で加水してみます。
3÷7=0.43
150×0.43=64.5ということで
65mlの水を加水して215mlにしてみます。
アルコール度数は0.7掛けて11.9度になります。

 

17度のお酒150mlをお酒5に対し、水5で加水は簡単ですね。
量は倍の300mlになって、アルコール度数が半分の8.5度になります。

 

原酒をハイボールにする

普段割りのイメージが少ない日本酒ですが、特に真夏は割って氷を浮かべて飲むと爽やかで体も楽です。
私たち蔵人はお酒4に対し、炭酸水6くらいでハイボールにします。
6÷4=1.5
150×1.5=225ということで
225mlの水を加水して375ml。
アルコール度数は0.4掛けて6.8度になります。

 

 

他のお酒とアルコール量を比較してみる

 

ちなみにアルコール度数5%のビール350ml缶の純アルコール量は
350 × 0.05 × 0.8 = 14g
500ml缶だと約20gになります。

 

アルコール度数14%のワインをグラスに1杯125mlの純アルコール量は
125 × 0.14 × 0.8 = 14g
1杯半飲むと約20gになります。

 

アルコール度数40%のウイスキーシングル30mlでは
30 × 0.4 × 0.8 = 9.6g
ダブルまたはシングル2杯で約20gです。
60mlを180mlの炭酸水で割って240mlのハイボールにすると20gということです。

 

 

純アルコール量20gを基準としたお酒の比較

 

 

普段使わないめんどくさい頭の使い方をしました。
食べ物や生活習慣もあるので一概には言えませんが、この適量を目安にしてみても良いですね。
本当は…
ややこしいこと考えずに、たくさんジャブジャブ飲んでいただきたい、アルコール量なんて考えず楽しくワイワイ飲んでいただきたい、ところではありますが…
いつまでも健康で長くお酒を楽しんでいただくために、節度ある飲み方を心がけましょう。

 

 

関連記事:こちらもご覧ください

「白老 夏向きのお酒と蔵人おすすめ真夏に美味しい飲み方のご紹介」