今年はいつもと違った気持ちで酒蔵の春を迎えております。
おかげさまで仕込みを再開させて二か月程ですべてのお酒を搾り終えることができました。
麹室の復興は、まだ半ばではありますが、こうして一つの節目を迎えることができたことに蔵人一同心から感謝しております。
仕込み再開の新酒には、「感謝」の首掛けをつけて出荷しておりますが、このアイディアは兵庫県の山陽盃酒造の蔵元様より頂いたものです。
火災当夜、これまで面識が無いにも関わらず、火災後の対応へのアドバイスを親身になって教えてくださった大恩人です。
実は山陽盃酒造様も、二年前に酒蔵火災に遭われましたが、困難を乗り越え、現在では力強く復興されております。
その復興の際に、お酒に感謝の首掛けをされており、私達も同じようなことをしたいとお願いしたところ、ご快諾をいただきました。
拙い字ではありますが、私が心を込めて書かせていただいた文字を首掛けにしております。
裏面のメッセージもぜひご覧ください。
さて、5月22日(土)、23日(日)には、延期となっていた第33回酒蔵開放を行います。
仕込み再開の新酒や酒蔵開放限定のお酒を多数ご用意してお待ちしております。
感染症対策の観点から、規模を縮小し、今年はチケット制でのテイスティングで、販売会を主体とした開催となります。
槽口搾りたてのお酒の試飲や甘酒の振舞はございませんのでご了承ください。
入場料は1,000円となりますが、500円分はテイスティングかお買い物にご利用いただけるチケットをお渡しさせて頂きます。
常滑駅からのシャトルバスも運行いたします。
詳細は、同封のチラシかホームページなどをご覧ください。
緊急事態宣言発出の際には、試飲ゾーンは中止し、販売ゾーンのみ開催いたします。
不安な時代が続きますが、一杯のお酒が皆様の心の安らぎとなることを願っております。
今号のお酒もどうぞよろしくお願い申し上げます。
澤田酒造株式会社 6代目 澤田 薫