酒林、杉玉ともよばれますが、今年も奈良県のお酒の神様三輪明神 大神神社から頂いた酒
林を、初揚げ(今年初めての上槽、新酒が搾れた日)に架け替えました。
もともと当地方には杉玉を掛ける風習はなかったように思いますが、当節酒蔵のシンボル的存在ですので当社も飾らせて頂いています。青々とした杉の葉でできていますが、二週間もすると茶色く変色していきます。そこで、誰が見ても新しく架け替えたのは一目瞭然、今年の新酒が出来たといういい合図にもなります。
 仕込容器のカメ(甕)から桶の変遷こそは、酒が大容量出来るようになった=産業化できた大きな要因ですが、酒に臭いを付けるような樹種は失格です。ヒノキが使われないのはこのためで、新しいうちは若干の香りが付きますが、使い込むうちに酒の味を邪魔しない杉が最も好まれました。杉の中でも奈良県の吉野杉といわれる杉はプレミアム中のプレミアムブランドで酒の貯蔵に絶大な信頼を得ていただけでなく、建築用でも最高級の扱いです。それだけにたいへん高価です。貯蔵用樽とは少し違いますが、四斗樽などに入った樽酒が、これから年末年始の神社でふるまわれることが多いです。この樽も吉野杉製のものが、他の産地の杉の樽を圧倒して美味しいですね。
 杉は切っても切れない、酒造りの要。こんなことから酒のシンボルになったのかもしれません。